トリコームとは?
とりこーむ
トリコームとは、植物の表皮から生じる毛状・突起状の構造の総称で、防御・蒸散抑制・受粉補助などの機能を持ちます。
トリコーム(trichome)とは、植物の葉・茎・花・果実などの表皮細胞から形成される毛状・突起状の微細構造の総称です。ギリシャ語の「trichoma(毛)」に由来し、日本語では「毛状体」とも呼ばれます。形態・機能ともに多様で、肉眼では「うぶ毛」や「棘(とげ)」として観察されることもあります。
トリコームの主な機能は以下のとおりです。
- 物理的防御:昆虫や草食動物の接触を妨げ、食害を軽減する
- 化学的防御:腺毛(分泌トリコーム)は粘液・精油・毒素を分泌し、害虫を忌避または捕捉する(ハエトリグサなどの捕虫葉も分泌トリコームを持つ)
- 蒸散抑制と温度調節:表面を覆う毛が光を反射し、強光・乾燥・低温から組織を保護する
- 水分吸収:一部の植物(ブロメリア科など)では、トリコームが霧や雨水を吸収する器官として機能する
形態的には単細胞毛・多細胞毛・星状毛・腺毛など多種に分類され、植物分類の同定形質としても利用されます。農業的には、トマトの茎の腺毛がアブラムシを捕捉する性質を活用した品種改良研究が進んでいます。また、大麻(Cannabis)の腺毛はカンナビノイドを産生することで知られ、医薬品研究の対象にもなっています。
使い方・例文
トマトの茎に触れるとべたつく感覚は、腺毛から分泌される粘液によるもので、これがトリコームの代表的な例として生物の授業でよく取り上げられます。
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