タラコクチムシとは?
たらこくちむし
タラコクチムシは半索動物門に属する海産の無脊椎動物で、腸鰓類とも呼ばれ、脊椎動物の祖先に近い動物グループとして進化学上重要視されています。
タラコクチムシ(タラコ口虫)は、半索動物門腸鰓綱(Enteropneusta)に属する海産無脊椎動物の総称で、英語では「acorn worm(ドングリワーム)」とも呼ばれます。名前はその先端部が魚卵(タラコ)のような形をした吻(ふん)に由来します。
体は柔らかく細長い蠕虫状で、前方から吻・襟・胴体の3部位に分かれます。吻は砂や泥の中を掘り進むための器官として機能し、砂泥底の浅海域から深海域まで幅広く生息します。体長は種によって数センチから数十センチ、まれに1メートルを超えるものもあります。
進化学的に重要なのは、タラコクチムシが脊椎動物を含む後口動物(Deuterostomia)の中で脊索動物の近縁グループに位置するためです。具体的には次のような共通形質が注目されます。
- 咽頭の鰓裂(えらすきま):脊椎動物の鰓に相当する構造
- 背側神経索:脊索動物の脊髄に対応する可能性が議論される
- プランクトン幼生(トルナリア幼生):棘皮動物と類似した幼生形態
消化方法は泥食(デトリタス食)が主体で、砂を飲み込みながら有機物を吸収し、特有の糞塚を海底に残します。タラコクチムシの研究は、脊椎動物進化の起源を解明する手がかりとして現在も多くの研究者の関心を集めています。
使い方・例文
動物の系統進化を学ぶ大学の授業や生物学の教科書で、タラコクチムシは脊椎動物に至る進化の系譜を説明する際に半索動物の代表例として登場します。
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