スーパーデュプレックスステンレスとは?
すーぱーでゅぷれっくすすてんれす
スーパーデュプレックスステンレスとは、オーステナイト相とフェライト相を約半々含む二相組織をもち、通常のステンレス鋼を大幅に上回る耐食性と高強度を兼ね備えた合金鋼です。
スーパーデュプレックスステンレス鋼(Super Duplex Stainless Steel:SDSS)は、二相(デュプレックス)ステンレス鋼のうち特にクロム(Cr)・モリブデン(Mo)・窒素(N)含有量を高めて耐食性を大幅に強化したグレードです。代表的な鋼種としてSAF 2507(UNS S32750)やZeron 100(UNS S32760)などがあります。
組成と組織の特徴:Cr約25%・Mo約4%・N約0.3%程度を含み、オーステナイト相(γ相)とフェライト相(δ相)がほぼ等量共存する二相組織をもちます。PREN(孔食抵抗等価数、= Cr + 3.3Mo + 16N)は一般に40以上で、これが優れた耐食性の指標となります。
主な特性:
- 耐孔食性・耐隙間腐食性:塩化物を含む海水・化学薬品環境への高い抵抗性
- 耐応力腐食割れ性:単相オーステナイト系(SUS316L等)より格段に優れる
- 高強度:一般的なオーステナイト系ステンレスの約2倍の降伏強度をもち、薄肉化・軽量化が可能
- 優れた疲労強度・耐摩耗性
用途:石油・ガス海洋プラットフォームの配管・熱交換器、海水脱塩装置(逆浸透膜ハウジング)、化学プラント、パルプ・製紙業の漂白工程設備など、きわめて過酷な腐食環境で使用される設備に採用されています。
留意点:溶接性はやや難しく、適切な熱入力管理や溶接後の処理が重要です。また約300℃以上では脆化が生じるリスクがあるため使用温度に注意が必要です。
使い方・例文
北海油田の深海パイプラインや海水淡水化プラントの高圧ポンプハウジングには、スーパーデュプレックスステンレスが選定されており、過酷な塩化物腐食環境での長期信頼性を担保しています。
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