モリブデンとは?
もりぶでん
モリブデンとは、原子番号42の遷移金属元素で、高融点・高強度を特長とし鉄鋼材料の強化や触媒として広く利用されます。
モリブデン(Molybdenum、元素記号Mo)は周期表第6族に属する遷移金属で、原子番号は42です。融点は約2,623℃と全元素の中でもタングステンに次ぐほどの高さを誇り、常温では銀灰色の光沢を持つ固体です。天然には主に輝水鉛鉱(MoS₂)として産出され、中国・チリ・アメリカが主要産出国となっています。
モリブデンの主な用途は次のとおりです。
- 鉄鋼添加剤:鋼にモリブデンを添加すると高温強度・耐食性・硬さが向上し、工具鋼・ステンレス鋼・高張力鋼などに使われる(全消費量の約80%)
- 触媒:石油の脱硫プロセス(水素化脱硫)の触媒として不可欠
- 潤滑剤:二硫化モリブデン(MoS₂)は固体潤滑剤として摩擦・摩耗の低減に使われる
- 電子・光学材料:半導体のゲート電極や薄膜トランジスタへの応用
生物学的にも重要な元素であり、ニトロゲナーゼやキサンチンオキシダーゼなどの酵素の活性部位にモリブデンが含まれています。窒素固定(空中窒素をアンモニアに変換する)に必要な酵素にも関与しており、農業における窒素循環にも貢献しています。レアメタルのひとつとして国際的な資源確保の観点でも注目されています。
使い方・例文
自動車の高強度スチール(超高張力鋼板)にはモリブデンが添加されており、軽量化しながら衝突安全性を高める素材として幅広く採用されています。また、エンジンオイルの添加剤として二硫化モリブデンが配合され、摩擦を減らして燃費向上に寄与しています。
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