スルタンとは?
するたん
スルタンとは、イスラム世界における世俗的な君主・支配者の称号で、カリフから権威を委任されて実際の統治権を握った君主を指します。
スルタン(Sultan)は、アラビア語で「権力」「支配」を意味する語を語源とする称号で、イスラム世界において宗教的最高権威であるカリフとは別に、世俗的な政治・軍事の支配者に与えられた称号です。
歴史的にスルタンの称号が定着したのは、11世紀のセルジューク朝においてです。トゥグリル・ベクがアッバース朝のカリフからスルタンの称号を授与されたことで、カリフが宗教的権威を、スルタンが世俗的権力を担う二権分立の構造が確立しました。
以降、さまざまなイスラム王朝でスルタンの称号が使用されました。
- オスマン帝国のスルタンたちは強大な政治・軍事権限を持ち、16世紀のスレイマン1世は最盛期を築きました
- マムルーク朝・デリー・スルタン朝なども各地でスルタンを名乗りました
- 現代でもブルネイ・マレーシアの州・オマーン・モロッコなどの君主がスルタンを称しています
なお、スルタンの配偶者・母・姉妹に付けられた「スルタナ」という女性形の称号も存在します。スルタンという称号はカリフと異なり、宗教的な正統性よりも軍事力・統治能力に基づく権力を意味する点が特徴です。
使い方・例文
「オスマン帝国のスルタンは政治・軍事の最高指揮官として君臨し、最盛期には東ヨーロッパから中東・北アフリカまでを統治した」のように用いられます。
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