本文へスキップ

シコンとは?

しこん

シコンとは、ムラサキ科の多年草「ムラサキ」の根から得られる紫色の天然色素で、古来より染料や薬として用いられてきました。

シコン(紫根、英: gromwell root / shikon)は、ムラサキ科の多年草「ムラサキ(Lithospermum erythrorhizon)」の乾燥した根に含まれる紫色の天然色素成分、またはその根そのものを指します。主成分はシコニンとその誘導体で、鮮やかな紫〜赤紫の色調が特徴です。

歴史的に、シコンは東アジア高級染料として珍重されてきました。飛鳥・奈良時代日本では冠位十二階における最高位の色として紫が用いられており、シコンによる染色布がその紫を表現していました。発色には媒染剤が必要で、アルカリ性では赤みを帯び、酸性では青みが増す性質があります。

また、シコンは伝統的な漢方・生薬としても利用されてきました。主な薬効として以下が知られています。

  • 抗炎症・抗菌作用:古くから火傷・湿疹・皮膚炎の外用薬として使われました。
  • 抗ウイルス作用:現代の研究でシコニンの抗ウイルス・抗腫瘍活性が報告されています。
  • 創傷治癒促進:紫雲膏(しうんこう)など伝統的な漢方軟膏の成分です。

現在、日本でムラサキは自生数が激減し絶滅危惧種に指定されているため、原料の多くは中国・朝鮮半島産に頼っています。化粧品・口紅の天然着色料としても使われており、天然由来成分への関心の高まりとともに再評価が進んでいます。

使い方・例文

漢方薬局で扱われる「紫雲膏」には、シコンが主成分として配合されており、皮膚の炎症や火傷のケアに古くから用いられています。天然の紫色染料としても着物の染色に登場します。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

同じ読みのことば

「しこん」と同じ読みで、意味のちがうことばです。

関連用語