キサントリアとは?
きさんとりあ
キサントリアとは、岩や木の表面に鮮やかな黄橙色の葉状体を広げる地衣類の一属で、世界中の様々な環境に生育します。
キサントリア(Xanthoria)は、地衣類(菌類と藻類の共生体)の一属で、ショウジョウゴケ科(Teloschistaceae)に分類されます。地衣類とは菌類(主に子嚢菌)が藻類(または藍藻)と共生した複合生物で、キサントリア属はその中でも鮮やかな黄橙色のカロテノイド色素(アントラキノン系化合物)を産生することが特徴です。
代表種であるキサントリア・パリエティナ(Xanthoria parietina)は世界に広く分布し、日本でもごく普通に見られます。葉状体(タロバス)は橙黄色から橙赤色で、岩・木の幹・フェンス・墓石などの表面に密着して広がります。中央部は橙色の子器(アポテシウム)で覆われ、縁は波打った葉状になるのが典型的な形です。
キサントリアは大気汚染に対して比較的耐性があり、窒素の豊富な環境(鳥の糞が多い場所や肥料のかかった農地周辺)を好む傾向があります。このため、大気汚染や環境の窒素状態の指標生物(バイオインジケーター)として利用されることがあります。
産生するアントラキノン系色素はかつて天然染料として使われた歴史があり、羊毛などを橙黄色に染めるために用いられました。現在も生化学・薬学分野での研究対象となっています。
使い方・例文
海岸の岩場や古い墓石の表面に鮮やかな橙黄色の葉状の地衣が張り付いているのを見かけることがありますが、それがキサントリアである場合がよくあります。環境教育の観察対象としても使われます。
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