カーブラックホールとは?
かーぶらっくほーる
カーブラックホールとは、自転(スピン)を持つブラックホールのことで、一般相対性理論のカー解によって記述される天体です。
カーブラックホールとは、角運動量(自転)を持つブラックホールのことです。1963年にニュージーランドの数学者ロイ・カーが一般相対性理論のアインシュタイン方程式の厳密解を導出したことから、この名で呼ばれています。現実の宇宙に存在するブラックホールの大多数は何らかの自転を持つと考えられており、カーブラックホールは最も天体物理学的に現実的なブラックホールモデルです。
カーブラックホールの構造は自転しないシュヴァルツシルトブラックホールと大きく異なります。主な特徴として以下が挙げられます。
- エルゴ球:事象の地平面の外側に存在する特殊な領域で、ここでは空間自体が引きずられて回転するため、物体が静止できない。
- リング状特異点:中心の特異点が球状ではなく輪の形状をとる。
- 二つの事象の地平面:外側と内側の二層構造を持つ。
カーブラックホールには「ペンローズ過程」と呼ばれる現象が理論上起こりえます。エルゴ球内で物体を分裂させることによりブラックホールの回転エネルギーを取り出せるとされ、エネルギー源としての可能性が議論されています。2019年に人類が初めて撮影したM87銀河中心のブラックホールや、2022年に撮影された天の川銀河中心のいて座A*も、いずれも自転を持つカーブラックホールであると考えられています。
使い方・例文
天文学の文脈では、「この活動銀河核のジェット噴出はカーブラックホールの自転エネルギーを源としている可能性がある」のように使われます。
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