カストルとは?
かすとる
カストルとは、ふたご座の二つの明るい星のうちの一方で、肉眼では一つの星に見えますが実際には6個の恒星からなる多重星系です。
カストル(Castor、ふたご座α星)は、ふたご座を構成する最も明るい星のひとつで、隣のポルックスとともに「双子」を象徴する対の星として古くから知られています。ギリシャ神話ではディオスクロイ(神の双子)のひとり、馬術の名手カストルの名に由来します。
見かけの等級は約1.6等で、ポルックス(約1.2等)よりやや暗く、実は「α星」という名称ながらふたご座の中で2番目に明るい星です。距離は地球から約51光年と比較的近く、北半球では冬から春の星座として観測されます。
カストルの最大の特徴はその多重性です。望遠鏡で見るとAとBという二つの星(見かけ上の二重星)に分離でき、さらにそれぞれがスペクトル連星(分光連星)であることが判明しています。加えて離れた位置にカストルCという赤色矮星の連星(YY Gem)も重力的に束縛されており、合計6個の恒星が互いに公転し合う複合多重星系を形成しています。
カストルは天文学における多重星研究の古典的な対象であり、現代でもその複雑な軌道関係の解析が続けられています。アマチュア天文家にとっても、小型望遠鏡でA・B成分を分離できる格好の観測対象です。
使い方・例文
冬の夜空でふたご座を探すと、ほぼ同じ明るさで並ぶカストルとポルックスが目を引きます。小さな望遠鏡でカストルを覗くと二つの星に分かれて見え、多重星の面白さを実感できます。
この用語をシェア
最終更新: