エリマキシギとは?
えりまきしぎ
雄が繁殖期に派手な飾り羽の「えり巻き」を発達させることで知られる、ユーラシア産の中型シギです。
エリマキシギ(学名:Calidris pugnax)は、チドリ目シギ科に属する中型の渡り鳥です。ユーラシア大陸北部のツンドラや湿地で繁殖し、アフリカ・南アジアで越冬します。日本には春・秋の渡りの時期に主に旅鳥として飛来します。
この鳥がよく知られる最大の特徴は、雄の繁殖羽にある大きな飾り羽(えり巻き)です。えり巻きの色は個体によって黒・栗色・白・バフ色など著しく変異し、「ポリモーフィズム(多型)」の典型例として研究されています。
繁殖行動も特異で、レック(集団求愛場)に複数の雄が集まって雌の前で飾り羽を広げ、互いに競い合います。雄の戦略は大きく3タイプに分かれることが知られています。
- インディペンデント型:えり巻きが濃い色で縄張りを張り、雌を誘う
- サテライト型:えり巻きが白く、縄張り雄のそばで交尾機会を狙う
- フィーダー型:雌に似た外見で縄張りに紛れ込む
雌(レーブ)はえり巻きがなく地味な褐色で、1羽でほぼすべての育雛を担います。雄は交尾後に育雛に参加しません。このような性的二形と交尾戦略の多様性から、行動生態学・進化生物学の研究対象として高く注目されています。
使い方・例文
エリマキシギは春の干潟や水田に飛来することがあり、バードウォッチャーが雄の派手なえり巻きの個体変異を観察する際に登場する鳥として知られています。
この用語をシェア
最終更新: