エアーとは?
えあー
エアーとは、シュメール・バビロニア神話における知恵・水・魔法を司る神エンキの別名(アッカド語形)で、深淵の淡水「アプスー」に住む創造神です。
エア(Ea)はメソポタミア神話——特にバビロニア・アッカドの神話体系——に登場する主要神格で、シュメール語名エンキ(Enki)に対応するアッカド語の神名です。知恵・魔法・工芸・淡水・海底の深淵(アプスー)を司り、人類の創造や洪水神話においても重要な役割を果たします。
エアの神格は多岐にわたります。
- 知恵の神:神々の中で最も賢く、魔法の呪文と知識を支配する
- 淡水の神:大地の下に存在するとされた地下淡水「アプスー」の主
- 人類の守護者:神々が人類を滅ぼそうとしたとき(洪水伝説)、エアは主人公に警告を与えて救う
- 工芸の守護神:職人・建築・医療など人間の技術の庇護者
バビロニアの創世叙事詩「エヌマ・エリシュ」では、エアが混沌の神アプスーを倒し、その死体の上に宮殿を建てるという場面が描かれます。また洪水神話では、大洪水を前にして人間ウトナピシュティム(あるいは他の英雄)に船の建造を秘密裏に伝える慈悲深い神として登場します。これはノアの洪水物語との比較でしばしば論じられる場面です。三大主神(アヌ・エンリル・エア)の一柱として、メソポタミア文明の宗教思想の中核を担いました。
使い方・例文
バビロニアの洪水神話でエアが主人公に洪水の到来を告げる場面は、旧約聖書のノアの方舟物語の原型の一つとして神話比較研究でよく取り上げられます。
この用語をシェア
最終更新: