アプスとは?
あぷす
アプスとは、キリスト教建築における教会堂の東端に設けられた半円形または多角形の窪んだ空間で、主祭壇や聖職者席が置かれる神聖な場所です。
アプス(Apse)とは、西洋建築、とりわけキリスト教の教会建築において見られる構造的・空間的要素のひとつです。建物の一端(多くは東端)に突き出した半円形または多角形の凹んだ空間として設けられ、内部にはドーム状またはヴォールト状の天井が架かっています。
アプスの起源は古代ローマの建築にあります。古代ローマのバシリカ(公共集会所)において、アプスは判事や行政官が座る場所として機能していました。キリスト教がローマ帝国に公認されると、バシリカ形式が教会建築に取り入れられ、アプスは聖職者や主祭壇のための神聖空間として転用・定着しました。
教会建築におけるアプスの役割と特徴には以下のものがあります。
- 主祭壇(高祭壇)の設置場所としての機能
- 司教座(カテドラ)や聖職者席が置かれる聖域
- モザイク画やフレスコ画でキリストや聖人が描かれることが多い
- ロマネスク・ゴシック・ビザンティン様式など各建築様式に対応した多様な形態
大聖堂などでは、主アプスのほかに翼廊の端に小アプス(アプシダイオル)が設けられることもあります。アプスはヨーロッパの歴史的教会建築を理解する上で欠かせない重要な建築用語です。
使い方・例文
ローマのサン・クレメンテ聖堂やラヴェンナの諸教会では、アプスを彩る金色のモザイク壁画が今も往時の輝きを伝えています。
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