ウェルニッケ失語とは?
うぇるにっけしつご
ウェルニッケ失語とは、脳の左半球にあるウェルニッケ野が損傷されることで起こる失語症の一種で、言葉を話すこと自体はできても理解が著しく障害される状態です。
ウェルニッケ失語(Wernicke's aphasia)は、大脳左半球の上側頭回後部(ウェルニッケ野)が脳梗塞や脳出血などによって損傷されたときに生じる失語症の一型です。19世紀のドイツの神経科医カール・ウェルニッケがこの症状を記述したことにちなんで命名されました。
ウェルニッケ失語の主な特徴は次のとおりです。
- 流暢な発話:言葉はよどみなく次々と出てくる(非流暢性失語とは異なる)
- 理解障害:他者の話す言葉の意味が正しく理解できない
- 錯語:意図した言葉とは違う音や単語が混じる(「リンゴ」を「ミゾコ」のように言う)
- ジャルゴン:意味をなさない言葉の羅列が続くことがある
- 復唱の障害:聞いた言葉をそのまま繰り返すことが難しい
本人は話し続けるものの、伝わっていないことに気づきにくい場合があり、周囲との意思疎通に大きな困難をもたらします。ブローカ失語(運動性失語)が「話す機能」の障害であるのに対し、ウェルニッケ失語は「理解する機能」の障害として対比されます。
治療としては言語聴覚士によるリハビリテーションが中心となり、損傷の程度や回復力によって予後は異なります。
使い方・例文
脳卒中後のリハビリ場面で、患者が話すこと自体はできるのに会話がかみ合わない状況が続く場合、ウェルニッケ失語が疑われることがあります。医療・福祉系の資格試験や言語聴覚士の学習テキストにも頻出する概念です。
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