アンダーソン局在とは?
あんだーそんきょくざい
アンダーソン局在とは、不純物や乱れのある固体中で電子の波が散乱を繰り返し、特定の場所に閉じ込められて電気伝導が阻害される量子力学的な現象です。
アンダーソン局在(Anderson localization)は、1958年にアメリカの物理学者フィリップ・W・アンダーソンが提唱した量子力学的な現象で、無秩序(ランダムなポテンシャル)を持つ媒質中を伝播する波が干渉によって空間的に局在化(閉じ込められる)現象です。アンダーソンはこの理論を含む固体電子論への貢献によって1977年にノーベル物理学賞を受賞しました。
通常の金属では電子は結晶格子中を自由に移動できますが、不純物や格子の乱れが多い場合、電子波は何度も散乱を受けます。散乱された波同士が量子干渉を起こし、互いを打ち消し合う結果、電子はある領域に局在化して自由に動けなくなります。これが電気抵抗の増大や絶縁体への転移をもたらします。
アンダーソン局在の重要な特徴は以下の通りです。
- 電子だけでなく、光・音・冷却原子などあらゆる波に適用される普遍的現象
- 1次元・2次元系では弱い乱れでも局在が生じる
- 3次元では乱れが一定の閾値を超えると絶縁体転移(アンダーソン転移)が起きる
この概念は半導体物理・量子コンピュータ・光フォトニクスなど幅広い分野の基礎として重要視されています。
使い方・例文
固体物理学や量子物性の教科書で「アモルファス半導体中の電子は不規則なポテンシャルによってアンダーソン局在を起こす」といった説明に登場します。
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