閉じ込めとは?
とじこめ
閉じ込めとは、クォークやグルーオンが単独では取り出せず、必ずハドロンの中に束縛されている強い相互作用の基本的性質です。
閉じ込め(confinement、カラー閉じ込め)とは、量子色力学(QCD)においてクォークとグルーオンが単独で孤立して観測されることが原理的にできないという性質を指します。これらの粒子は常に「色荷ゼロ」の複合粒子(ハドロン:陽子・中性子・中間子など)の内部にのみ存在します。
電磁気力と異なり、強い相互作用を媒介するグルーオン自身が色荷を持つため、2つのクォーク間の力は距離が離れても弱まらず、むしろ距離に比例して増大します。これは色電場が「フラックスチューブ」と呼ばれる管状に集中するためで、クォークを引き離そうとするとチューブが伸び、十分なエネルギーが蓄積されると新たなクォーク・反クォーク対が生成されます。結果として、バラバラのクォークは決して取り出せません。
閉じ込めに関連する重要な概念をまとめると以下のようになります。
- 漸近自由性:短距離では逆に結合が弱まる(ノーベル賞2004年)
- ハドロン化:高エネルギー衝突後にクォークが必ずハドロンに凝縮する現象
- クォーク・グルーオン・プラズマ:極高温でいったん閉じ込めが溶ける相転移
閉じ込めは数学的に厳密に証明されておらず、「ヤン・ミルズ理論の質量ギャップ問題」としてミレニアム懸賞問題の一つにも選ばれています。
使い方・例文
LHCでの陽子衝突実験では、衝突によって飛び散ったクォークがジェット(多数のハドロンの束)として観測されます。これは閉じ込めにより、孤立したクォークが即座にハドロンを生成する現象で、閉じ込めの間接的な証拠の一つです。
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