アル=イドリースィーとは?
あるいどりーすぃー
アル=イドリースィーは、12世紀に活躍したアラブの地理学者で、当時の世界を網羅した精密な世界地図と地理書を作成したことで知られます。
アル=イドリースィー(Al-Idrisi、アラビア語: الإدريسي)は、1100年頃にモロッコ(当時のマグリブ地方)に生まれ、1165年頃に没した中世イスラーム世界を代表する地理学者・地図製作者です。フルネームはムハンマド・アル=イドリースィーといいます。
シチリア島パレルモのノルマン王宮廷でルッジェーロ2世(ルジェロ2世)に仕え、約15年をかけて大規模な地理書と世界地図を完成させました。1154年に完成したその著作は「ルッジェーロの書(Kitab Rujar)」あるいは「心地よい旅への誘い(Nuzhat al-Mushtaq)」と呼ばれます。
この著作の特徴と意義は以下のとおりです。
- ヨーロッパ・アフリカ・アジアを含む既知の世界全体を描いた詳細な地図
- 各地の地形・気候・都市・民族・産物を記した豊富な地理情報
- イスラームの学術知識とギリシャ・ローマの地理学を統合した内容
- 銀板に彫刻された大型の世界地図も制作した
当時の地理学の水準を大きく超えた精度と情報量を誇るこの著作は、中世ヨーロッパやイスラーム世界の後世の地理学者に広く参照されました。アル=イドリースィーは中世の世界認識を形成した最重要の知識人のひとりとして歴史に刻まれています。
使い方・例文
中世の地図や地理学の発達を紹介する場面では、「アル=イドリースィーの世界地図は12世紀に作られたとは思えない精密さだ」と評されることがあります。
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