アネロビック代謝とは?
あねろびっくたいしゃ
アネロビック代謝とは、酸素を使わずにエネルギーを産生する代謝経路のことで、無酸素性代謝とも呼ばれます。
アネロビック代謝(anaerobic metabolism、無酸素性代謝)とは、酸素を利用せずにATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー通貨を産生する代謝経路の総称です。酸素を必要とする有酸素性代謝(aerobic metabolism)と対をなす概念です。
アネロビック代謝には主に二つの経路があります。
- 解糖系(乳酸系):グルコースをピルビン酸→乳酸へと分解してATPを産生する。短時間で大量のエネルギーを供給できるが、産生量は少ない(グルコース1分子あたり正味2ATP)。
- ATP-PCr系(リン酸クレアチン系):クレアチンリン酸を素早く分解してATPを再合成する。持続時間は数秒程度で、最も即応性が高い。
アネロビック代謝は、筋肉が激しい運動をするときや、体内の酸素供給が追いつかない場面で活躍します。100メートル走や重量挙げのような短時間高強度の運動では、主にアネロビック代謝が使われます。乳酸が蓄積することで筋肉の疲労感が生じますが、乳酸自体はその後有酸素条件下で再利用されます。
微生物においては、嫌気性菌がアネロビック代謝を主な生存手段としており、発酵がその典型です。アルコール発酵や乳酸発酵は、微生物によるアネロビック代謝の産物を食品・医療・工業に活用する例です。スポーツ科学や臨床医学でも重要な概念です。
使い方・例文
短距離走で酸素供給が追いつかない場合、筋肉はアネロビック代謝(解糖系)でエネルギーを素早く産生しますが、乳酸が蓄積して疲労感やいわゆる「筋肉が張る」感覚につながります。
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