アズライトとは?
あずらいと
アズライトとは、銅を含む青色の天然鉱物(塩基性炭酸銅)で、古くから絵画や装飾に使われてきた鮮やかな青色顔料として知られています。
アズライト(Azurite)は、化学式Cu₃(CO₃)₂(OH)₂で表される塩基性炭酸銅の鉱物で、その名はペルシャ語で「青」を意味する「lāzhward」に由来します。深みのある鮮やかな青色が特徴で、宝石・鉱物コレクションの対象としても人気がありますが、歴史的には顔料としての利用が特に重要でした。
アズライトを砕いて精製した顔料「群青(ぐんじょう)」または「ブルーアズライト」は、ルネサンス以前のヨーロッパ絵画において空や聖母マリアの衣の青を表現するために広く使われました。ウルトラマリン(ラピスラズリ由来)が高価で希少だったため、アズライトはその代替として重宝されました。日本や中国の水墨画・日本画でも「石青(せきせい)」と呼ばれる青色岩絵具として使われた歴史があります。
アズライトの主な特徴と注意点は以下のとおりです。
- 鮮やかな深青色で彩度が高い
- モース硬度は3.5〜4程度でやや軟らかい
- 湿気や時間の経過によって緑色の孔雀石(マラカイト)に変質する場合がある
- 多くの古い絵画の「青い空」が現在は緑っぽく見えるのはこの変質が原因
現代の絵画ではより安定した合成顔料に置き換えられていますが、アズライトは鉱物・宝石として、また美術史や保存修復の分野で重要な存在であり続けています。
使い方・例文
美術館でルネサンス期の宗教画を観る際、聖母マリアの衣の青や空の色にアズライト顔料が使われており、経年変化で色調が変わっているものも多いです。
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