アガロースとは?
あがろーす
アガロースとは、紅藻類から抽出されるゲル化多糖類で、電気泳動や細胞培養の基材として広く使われる生化学材料です。
アガロース(Agarose)は、紅藻類(主にテングサやオゴノリなどの海藻)から抽出・精製される天然多糖類です。アガロビオースという二糖単位が繰り返し連なった構造を持ち、加熱すると水に溶け、冷却すると網目構造を形成してゲルになる性質があります。
生化学・分子生物学の分野において最も重要な用途はアガロースゲル電気泳動です。この手法では、アガロースゲル(通常0.5〜3%濃度)に核酸(DNAやRNA)を負荷して電流を流すと、分子量に応じて異なる速度で移動するため、サイズによる分離・確認が可能になります。PCR産物の確認や制限酵素処理の検証など、遺伝子実験の基本技術として欠かせません。
アガロースの主な特徴と用途には次のものがあります。
- ゲルの多孔質構造が分子ふるいとして機能する
- 濃度を変えることで分離できるDNAのサイズ範囲を調整できる
- 細胞培養の三次元足場材料としても活用される
- 食品のゲル化剤として使われる寒天とは近縁だが精製度が異なる
アガロースと寒天はともに同じ海藻由来ですが、アガロースは不純物(アガロペクチン)を除去した精製品であり、生命科学用途に適した均質なゲルを形成します。
使い方・例文
遺伝子実験でPCR増幅したDNA断片のサイズを確認するとき、アガロースゲルに試料を流して電気泳動し、紫外線照射で蛍光バンドを観察します。
この用語をシェア
最終更新: