アウラとは?
あうら
アウラとは、芸術作品や人物が醸し出す独特の雰囲気・存在感・霊気のことで、哲学・芸術論で用いられる概念です。
アウラ(Aura)とは、もともとギリシャ語で「そよ風・息吹」を意味する言葉ですが、現代では主に哲学者ヴァルター・ベンヤミンが1936年の論文「複製技術時代の芸術作品」で提唱した概念として知られます。ベンヤミンはアウラを「どれほど近くにあっても遠いものの一回的な現れ」と定義し、オリジナルの芸術作品だけが持つ固有の存在感・真正性・歴史性を指しました。
ベンヤミンの議論の核心は、写真や映画などの複製技術の普及によって、芸術作品から「アウラが失われる」という指摘にあります。
- 手で描かれた一点物の絵画には、その場所・時代・作者の手の痕跡が宿る(アウラがある)
- 大量印刷された複製には、オリジナルの「ここにしかない」という唯一性がない(アウラが失われる)
- 一方、複製技術は芸術を大衆のもとへ届ける民主化の力も持つ
現代では芸術論の枠を超え、「あの人はアウラがある」のように、人物が放つ存在感・カリスマ性・神秘的な魅力を指す日常語としても使われます。また、シュタイナーの神秘主義では人体を取り巻く霊的なエネルギー体をアウラと呼ぶ用法もあります。
デジタル複製が当たり前の現代において、「生」の体験やオリジナルへの渇望を語る際に、アウラという概念は今も重要な視点を提供しています。
使い方・例文
「あのバンドのライブには録音では伝わらないアウラがある」「ベンヤミンはアウラの喪失によって芸術の儀礼的価値が失われると論じた」といった文脈で使います。
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