β酸化とは?
べーたさんか
β酸化とは、脂肪酸をミトコンドリア内で段階的に分解してアセチルCoAを生成し、大量のエネルギーを産生する代謝経路のことです。
β酸化(beta oxidation)は、脂肪酸の主要な分解経路であり、ミトコンドリアのマトリックス内で行われます。食事から摂取した脂質や体内に蓄積された脂肪は、β酸化によってエネルギー源として利用されます。
β酸化の流れは次のとおりです。まず脂肪酸は細胞質でアシルCoAに活性化され、カルニチンシャトル系によってミトコンドリア内膜を通過します。マトリックス内で脂肪酸鎖のβ炭素が酸化される4段階の反応(酸化→水和→再酸化→チオリシス)が繰り返され、1サイクルごとにアセチルCoAが1分子ずつ切り出されます。同時にNADH・FADH₂が生成され、電子伝達系でATP産生に使われます。
例として、炭素数16のパルミチン酸は7回のβ酸化サイクルを経て8分子のアセチルCoAを生成し、最終的に約106分子のATPが産生されます。これはグルコース1分子(約30〜32ATP)を大幅に上回るエネルギー量です。β酸化は飢餓時や持久運動時にとくに活発化し、脂肪を主要エネルギー源として利用する際の中核をなします。
使い方・例文
マラソンなどの長時間有酸素運動では、グリコーゲンが枯渇したのちに脂肪酸のβ酸化が活発になり、脂肪組織から遊離した脂肪酸がエネルギー源として利用されます。
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