益虫とは?人間の生活や農業に役立つ虫の種類と働き
公開 2026年7月10日
益虫とは
益虫(えきちゅう)とは、人間の農業や生活に有益な働きをする昆虫や節足動物の総称です。農作物を荒らす害虫を捕食したり、植物の受粉を助けたり、土壌を豊かにしたりすることで、人間にとって直接・間接的な恩恵をもたらします。益虫かどうかは絶対的な分類ではなく、その昆虫がどのような文脈で関わるかによって変わることがあります。
代表的な益虫の種類と働き
テントウムシ
ナナホシテントウムシは、農作物や園芸植物を枯らすアブラムシを大量に捕食します。成虫・幼虫ともにアブラムシを食べるため、農薬を使わない害虫防除として非常に重宝されています。1匹のテントウムシが1日に数十匹のアブラムシを食べるとも言われています。
カマキリ
カマキリは肉食性の昆虫で、バッタやガの幼虫など農業害虫を含む多様な虫を捕食します。ただし、益虫と益虫の両方を食べるため、農業上の評価は場面によって異なります。庭や畑の生態系バランスを保つ役割を担っています。
ミツバチ
ミツバチは花から花へ蜜を集めながら花粉を運び、植物の受粉を媒介します。農業における受粉の媒介者として非常に重要で、イチゴ・リンゴ・メロンなど多くの農作物の生産がミツバチの活動に依存しています。ハチミツや蜜蝋といった産物も人間にとって有用です。
クモ
クモは昆虫ではなく蜘蛛類(クモ綱)に属しますが、益虫として扱われることが多い生物です。水田や畑に生息し、害虫となる蛾の幼虫・コバエ・アブラムシなどを捕食します。
アブ・ハナアブ類
ハナアブの成虫はミツバチと同様に花粉を媒介する受粉昆虫として機能します。また、幼虫がアブラムシを捕食する種も存在し、二段階で農業に貢献します。
害虫との違い
害虫とは、農作物を食い荒らしたり、人や動物に病気を媒介したりするなど、人間に害をもたらす虫を指します。アブラムシ・カメムシ・ウンカ・蚊などが代表例です。一方、益虫はこれらの害虫を捕食したり、農業を助けたりします。ただし、同じ種でも状況によっては害をなすこともあるため、益虫・害虫の区分はあくまで人間の視点による便宜的な分類です。
益虫を守ることの重要性
農薬の過剰使用は、害虫だけでなく益虫も減少させてしまいます。近年、ミツバチの個体数の減少が農業生産に深刻な影響を与えていることが世界的に問題視されています。益虫の生態を理解し、共存できる農業や園芸を実践することが、持続可能な食料生産につながります。