黒御簾とは?
くろみす
黒御簾とは、歌舞伎の舞台下手に設けられた音楽演奏スペースで、黒い御簾の奥から効果音や下座音楽を担います。
黒御簾(くろみす)とは、歌舞伎の舞台において下手(しもて/舞台向かって左)側に設けられた演奏スペースのことです。黒色の御簾(みす=すだれ)で仕切られており、その内側から三味線・太鼓・笛・鼓などの演奏者が舞台上の演技に合わせて演奏します。
黒御簾で演奏される音楽は「下座音楽(げざおんがく)」または「陰囃子(かげばやし)」と呼ばれ、歌舞伎における効果音・情景描写・感情の強調など多様な役割を担います。
黒御簾音楽の役割には次のものがあります。
- 雨・風・波・雷など自然現象の音響効果
- 登場人物の心理状態や場の雰囲気の演出
- 場面転換のBGMとしての機能
- 花道での登退場時の伴奏
黒御簾という名称は、演奏者が観客から見えないように黒い御簾で隠されていることに由来します。あくまで舞台の脇役として舞台全体を支える存在であり、役者の演技を引き立てることが本来の目的です。現代の歌舞伎でも同様のシステムが維持されており、長唄・清元・常磐津などの演奏者とは分けて、下座専門の演奏集団が担当しています。歌舞伎の音響演出の根幹を成す重要な仕組みです。
使い方・例文
歌舞伎を観劇していると、舞台の左端に黒い格子や御簾があるのが見えます。そこが黒御簾で、舞台上で雨が降る場面では黒御簾の中から雨音の効果音が奏でられています。
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