領事裁判権とは?
りょうじさいばんけん
領事裁判権とは、外国に駐在する領事が自国民を現地の法律ではなく自国法で裁く権限のことで、19世紀に不平等条約として問題となりました。
領事裁判権(りょうじさいばんけん)とは、外国に駐在する領事が、その国に滞在する自国民に対して現地の法律・裁判所ではなく自国の法律に基づいて裁判を行う権限のことです。治外法権の一形態であり、英語では「Consular Jurisdiction」または「Extraterritoriality」とも呼ばれます。
歴史的には、19世紀にヨーロッパ列強がアジア・中東・アフリカ諸国と結んだ不平等条約の中で広く認められた権利です。現地の法制度が西洋式とは異なることや、自国民保護を理由に欧米諸国が要求しました。
日本では1858年に締結した日米修好通商条約をはじめ、各国との間で領事裁判権が認められ、外国人が日本で罪を犯しても日本の裁判所で裁けない状況が続きました。これは国家主権を著しく損なうものとして、明治政府にとって条約改正の最重要課題となりました。
- 1894年:日英通商航海条約でイギリスの領事裁判権撤廃
- その後、各国と順次改正を達成
- 1911年:アメリカとの条約改正で完全な法権回復
領事裁判権の撤廃は、日本が近代国家として国際的に認められる重要な指標の一つでした。現在では国際法上、外交官には外交特権(免責特権)が認められますが、領事裁判権のような包括的な裁判権は存在しません。
使い方・例文
明治時代の教科書などで「不平等条約の撤廃」として登場する際に、領事裁判権と関税自主権の回復が主な課題として挙げられます。歴史の授業や近代史の文脈でよく見られる用語です。
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