本文へスキップ

電弱統一理論とは?

でんじゃくとういつりろん

電弱統一理論とは、一見異なる電磁力と弱い核力が、もとは同一の力であることを示した素粒子物理学の理論です。

電弱統一理論(Electroweak Theory)は、素粒子物理学の標準模型の核心をなす理論で、電磁相互作用(電磁力)と弱い相互作用(弱力)の2つの力が、高エネルギーでは「電弱力」という単一の力として統一されることを示します。

日常的なエネルギースケールでは、電磁力は無限の到達距離を持ち光子が媒介するのに対し、弱力は極めて短距離しか届かずW・Zボソンが媒介するという、まったく異なる性質に見えます。しかし電弱統一理論は、自発的対称性の破れ(ヒッグス機構)によってW・Zボソンが質量を獲得したためにこの違いが生じたと説明します。

この理論は1960年代後半にシェルドン・グラショウ、アブドゥス・サラム、スティーブン・ワインバーグによって独立に構築され、三者は1979年のノーベル物理学賞を受賞しました。理論の予言したW・Zボソンは1983年にCERNで実際に発見されています。

電弱統一理論の主な特徴は以下の通りです。

  • SU(2)×U(1)というゲージ対称性に基づく
  • ヒッグス機構でゲージボソン(W・Z)が質量を持つ
  • 中性カレント(Zボソン交換)の存在を予言し実験で確認された
  • クォークとレプトンの弱い相互作用を統一的に記述する

電弱統一理論は、さらに強い相互作用も含めた大統一理論(GUT)や重力まで含む究極の統一理論への足がかりとなっており、現代物理学の重要な基盤のひとつです。

使い方・例文

素粒子物理学の教科書でW・Zボソンの役割を解説するとき、または宇宙誕生直後の高温状態で電磁力と弱力が区別できなかった時代を説明するときに登場します。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語