附子とは?
ぶす
附子とは、狂言の代表的な演目のひとつで、主人が「毒薬」と偽って留守番の太郎冠者・次郎冠者に近づかせなかった砂糖菓子を二人が食べてしまうという滑稽な話です。
附子(ぶす)は、日本の伝統芸能・狂言の演目のひとつです。「附子」とはトリカブトから採れる猛毒のことで、題名からは不穏な印象を受けますが、実際は笑いに満ちた喜劇的な作品です。
物語のあらすじは次のとおりです。主人が太郎冠者と次郎冠者に留守番を頼み、「あの桶の中には猛毒の附子が入っているから、絶対に近づくな」と言い残して出かけます。好奇心をおさえられない二人は恐る恐る桶に近づいてみると、中に入っているのは甘い砂糖菓子でした。二人はたちまち食べ尽くしてしまいます。主人が戻ってきたとき、二人は「附子の毒にあてられた」と芝居をして事態を乗り切ろうとします。
この作品が持つテーマは以下の点で注目されます。
- 禁止されると逆に試したくなる人間の本性(心理的リアクタンス)
- 主従関係におけるユーモラスな逆転
- 権威・嘘・誤魔化しへの庶民的な視点
附子は狂言の中でも最も有名な演目のひとつで、学校の国語教科書にも収録されることがあります。簡潔なあらすじながら人間の本質を鋭くとらえた構成は、現代でも多くの人に親しまれています。
使い方・例文
狂言の鑑賞教室で「附子」が上演されると、太郎冠者と次郎冠者が砂糖を食べながら「甘い毒にやられた」と演じる場面で観客から笑いが起きます。
この用語をシェア
最終更新: