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輝度温度とは?

きどおんど

輝度温度とは、物体が放射する電磁波の強度を、同じ強度を放射する黒体の温度に換算した値のことです。

輝度温度(きどおんど、Brightness Temperature)とは、ある物体・領域が特定の波長放射する電磁波(主に赤外線やマイクロ波)の強度を、それと同じ放射強度をもつ理想的な黒体の温度に換算した温度値です。単位はケルビン(K)または摂氏(℃)で表されます。

黒体とは、すべての入射電磁波を吸収し、温度に応じた熱放射を行う理想的な物体です。プランクの放射則に基づいてその放射特性が計算でき、この性質を逆利用して「観測された放射強度から等価的な温度を求める」のが輝度温度の考え方です。実際の物体は完全な黒体ではないため、輝度温度は実際の物理温度と必ずしも一致しませんが、遠隔センシングや気象観測において非常に有用な指標です。

気象分野では、気象衛星の赤外チャンネルで観測された輝度温度をもとに以下のような解析が行われます。

  • 雲頂高度の推定:輝度温度が低いほど雲が高く(冷たく)、積乱雲の発達度合いを判断できる
  • 降水推定:マイクロ波輝度温度から雨粒・氷粒の量を推定する
  • 海面水温の算出:大気の影響を補正して海面の輝度温度を物理水温に変換する

台風の強度解析では、眼の壁雲付近の輝度温度が極めて低い値(-70℃以下)を示すことが激しい対流の指標として用いられます。リモートセンシング技術の発展とともに、その活用範囲は気象・海洋・農業・環境モニタリングなど多岐にわたります。

使い方・例文

「台風中心部の輝度温度が-80℃を下回り、急速強化のシグナルと判断された」という文脈で気象解説に登場します。衛星データを扱う気象・リモートセンシングの分野で基本的な概念です。

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