貧酸素水塊とは?
ひんさんそすいかい
貧酸素水塊とは海水中の溶存酸素濃度が著しく低下し、魚介類の生存が困難になる水域のことです。
貧酸素水塊(ひんさんそすいかい)とは、海水や湖水中に溶けている酸素(溶存酸素)の濃度が極端に低下した水の塊のことです。一般に溶存酸素濃度が2〜3mg/L以下の状態を「低酸素」、さらに1mg/L以下になると「貧酸素」と分類されます。
発生のメカニズムは主に以下のとおりです。
- 富栄養化した水域でプランクトンが大量繁殖し、その死骸を有機物として微生物が分解する際に大量の酸素を消費する
- 夏季に水面付近と深層の水温差が大きくなって水の混合が起きにくくなり(成層化)、深層部に酸素が供給されない
- 農業・生活排水などによる窒素・リンの流入が富栄養化を加速させる
東京湾や大阪湾の内湾部・瀬戸内海などの閉鎖性水域では夏季に貧酸素水塊が発生しやすく、「青潮」と呼ばれる現象もこれに伴って起きます。貧酸素状態になると、底生生物(貝類・エビ・カニ)が死滅したり、魚が浅場に逃げ込んで大量斃死が起きたりする「酸欠死」が問題となります。漁業被害だけでなく、海洋生態系全体への影響が大きく、水質改善や排水規制による防止対策が各地で取り組まれています。
使い方・例文
夏の東京湾奥部で風が弱い日が続くと、深層の貧酸素水塊が湧き上がって海面が白濁・変色する「青潮」が発生し、漁業者が操業を中止せざるを得ない状況になります。
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