視差法とは?
しさほう
視差法とは、観測点を変えたときの天体の見かけの位置のずれ(視差)を利用して、天体までの距離を測定する天文学の手法です。
視差法(しさほう)とは、異なる位置から同一の天体を観測したときに生じる見かけ上の位置のずれ(視差)を計測し、三角測量の原理で天体までの距離を算出する方法です。天文学における距離測定の基礎的な手段のひとつです。
最もよく知られるのが「年周視差」です。地球は太陽の周りを1年かけて公転しているため、半年後には直径約3億キロメートル離れた位置から同じ星を観測できます。この基線距離を利用すると、近傍の恒星は背景の遠い星々に対して微妙に位置がずれて見えます。この角度(年周視差)を測定することで距離が求められます。
視差が1秒角(1/3600度)になる距離を「1パーセク」と定義し、これが天文学における距離の単位となっています。1パーセクはおよそ3.26光年に相当します。視差が小さいほど天体は遠く、地上からの観測では数百パーセク程度が限界でしたが、欧州宇宙機関(ESA)のヒッパルコス衛星やガイア衛星の打ち上げにより、精度が飛躍的に向上し、数千パーセク先の星までの距離測定が可能となりました。
視差法は宇宙の距離梯子(距離を段階的に測定する体系)の最初の段を担う重要な手法であり、ケフェイド変光星や超新星を用いた遠方天体の距離測定の基準にもなっています。
使い方・例文
近くの恒星の年周視差を測定することで「この星は地球から約4光年の距離にある」と算出する場面が、視差法の典型的な活用例です。
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