血栓溶解薬とは?
けっせんようかいやく
血栓溶解薬とは、血管内に詰まった血栓を化学的に溶かして血流を回復させるための医薬品です。
血栓溶解薬(thrombolytic agent)は、血管内に形成された血栓(血の塊)を溶解し、閉塞した血管の血流を再開させることを目的とした薬剤です。血栓は、血液中のフィブリンというタンパク質が網目状に絡み合って形成されます。血栓溶解薬はこのフィブリンを分解する酵素「プラスミン」の前駆体であるプラスミノゲンを活性化することで、血栓を溶かす働きを持ちます。
代表的な血栓溶解薬には以下があります。
- アルテプラーゼ(t-PA):現在最も広く使われる組織型プラスミノゲンアクチベーター
- ウロキナーゼ:尿由来の酵素で、日本では心筋梗塞や肺塞栓などに使用
- テネクテプラーゼ:アルテプラーゼを改良した製剤で半減期が長い
血栓溶解療法が特に重要となる疾患は、急性心筋梗塞、脳梗塞(発症後4.5時間以内が目安)、肺塞栓症などです。血管が詰まってから時間が経つほど組織の壊死が進むため、迅速な投与が求められます。一方で出血のリスクが高く、脳出血や手術直後の患者には使用できない禁忌事項が多いため、医療機関での厳格な管理のもとで使用されます。
使い方・例文
脳梗塞を発症した患者が病院に搬送された際、発症から4.5時間以内であればアルテプラーゼによる静脈内血栓溶解療法が検討されます。治療が成功すると麻痺などの症状が改善する場合があります。
この用語をシェア
最終更新: