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自由加群とは?

じゆうかぐん

自由加群とは、環上の加群のうち基底(線形独立な生成元の集合)を持つもので、ベクトル空間の概念を一般の環上に拡張した構造です。

自由加群(free module)とは、環 R 上の加群 M であって、基底(basis)と呼ばれる集合 B ⊆ M が存在し、M の全ての元が B の元の有限和として一意に表せるものを指します。ベクトル空間(体上の加群)の概念一般の環に拡張したものと理解できます。

ベクトル空間と異なる点として、体ではなく一般の環上の加群では「基底を持つ」という性質が自明ではなく、基底を持たない加群や、基底の大きさ(ランク)が一意に定まらない環が存在します。これが自由加群の研究を非自明で興味深いものにしています。

自由加群の代表的な例と性質を以下に示します。

  • 整数環 Z 上の自由加群は Z の直積 Zⁿ で表され、自由アーベル群に対応する
  • 多項式環 R[x] は R 上の自由加群で、{1, x, x², …} が基底となる
  • 任意の加群は自由加群の商として表せる(自由分解)
  • 体上の自由加群は通常のベクトル空間に一致する

自由加群の概念はホモロジー代数において中心的な役割を果たします。加群の自由分解を通じて、Tor・Ext などの導来関手が定義され、代数的位相幾何学・代数幾何学・数論における深い理論の基盤となっています。

使い方・例文

自由加群は代数学・ホモロジー代数の理論的文脈で使われます。「Z 上の自由加群 Z³ は、整数係数の3次元の格子空間に相当する」「任意の加群の自由分解を構成してExt群を計算する」といった議論の中で登場します。

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