知母とは?
ちも
知母とは、ユリ科の多年草アネマルヘナの根茎を乾燥させた生薬で、漢方において熱を冷まし潤いを与える薬として使われます。
知母(ちも)は、ユリ科(または近年の分類ではキジカクシ科)の多年草であるアネマルヘナ(Anemarrhena asphodeloides)の根茎を乾燥させた生薬です。中国東北部・モンゴルなどに自生し、漢方医学では古くから重要な清熱薬として位置づけられています。
漢方の分類では「清熱瀉火薬(せいねつしゃかびゃく)」に属し、主に以下のような症状・目的に用いられます。
- 高熱・口渇・煩躁感などの「実熱」症状の緩和
- 陰虚(体の潤いが不足した状態)による午後の発熱・寝汗・乾燥感の改善
- 咳嗽・喘息への対応(肺の乾燥を潤す作用)
- 消渇(現代の糖尿病に相当する概念)への適用
知母の主要成分にはサポニン類(アネマサポニン等)、ステロイド成分、フラボノイド、多糖類などが含まれており、解熱・抗炎症・血糖値降下・抗酸化などの作用が研究されています。代表的な漢方処方では「白虎湯(びゃっことう)」「知柏地黄丸(ちばくじおうがん)」などに配合されます。黄柏(おうばく)と組み合わせると滋陰降火の効果が高まるとされ、婦人科系の症状にも応用されます。
使い方・例文
高熱が続いて口が渇く「白虎湯証」の場合、知母を主薬に含む白虎湯が用いられます。漢方外来や薬局での相談時に、熱感・口渇・乾燥を訴えると処方候補に挙がる生薬です。
この用語をシェア
最終更新: