白文とは?
はくぶん
白文とは、篆刻において印面の文字部分を彫り込み、押印したとき文字が白く(紙の色で)浮かび上がる印の様式です。
白文(はくぶん)とは、篆刻(てんこく)における印影の表現様式のひとつで、印材の文字部分を彫り取り、朱肉を押したときに文字が白く(正確には紙の地色で)残る方式を指します。対義語は朱文(しゅぶん)で、こちらは文字の輪郭だけを残して周囲を彫り、押印すると文字が朱色に浮かび上がります。
白文は「陰刻(いんこく)」とも呼ばれ、文字の線そのものを石から削り取る技法です。朱肉を押すと、彫られた部分(文字)には朱が乗らず白い線として見え、背景部分に朱が広がるため、重厚で力強い印象を与えます。古代中国の印章では白文が主流で、特に秦漢時代の印影に多く見られます。
篆刻作品を制作する際、白文と朱文の使い分けは作品の雰囲気に大きく影響します。
- 白文:古拙・重厚・落ち着いた表現に向く
- 朱文:繊細・優雅・明快な表現に向く
- 書画作品では落款に白文と朱文を組み合わせることが多い
書道や水墨画の落款(らっかん)においても白文印は多用されており、姓名印・雅号印などとして用いられます。作品に押す位置や順序にも一定の慣習があり、白文を名前、朱文を雅号に使うといった組み合わせが一般的です。
使い方・例文
書道の作品に落款を押す際、姓名を白文印、雅号を朱文印で使い分けることで、印影に変化とバランスが生まれます。
この用語をシェア
最終更新: