甲状腺ペルオキシダーゼ抗体とは?
こうじょうせんぺるおきしだーぜこうたい
甲状腺ペルオキシダーゼ抗体とは、甲状腺で甲状腺ホルモンを合成する酵素に対して体が誤って作ってしまう自己抗体で、橋本病などの自己免疫性甲状腺疾患の診断指標となります。
甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(英: anti-thyroid peroxidase antibody, 略称: TPO抗体)は、甲状腺の濾胞細胞に存在する酵素「甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)」を標的とした自己抗体です。本来、免疫システムは自己の組織を攻撃しませんが、何らかの原因で免疫の自己・非自己識別が乱れると、TPOに対する抗体が産生されるようになります。
甲状腺ペルオキシダーゼはヨウ素を活性化し、チログロブリンと結合させて甲状腺ホルモン(T3・T4)を合成する際の重要な酵素です。TPO抗体がこの酵素に結合・攻撃することで、甲状腺の組織に慢性的な炎症が生じます。
TPO抗体が高値を示す主な疾患は以下のとおりです。
- 橋本病(慢性甲状腺炎):甲状腺が徐々に破壊されて機能低下をきたす最多の自己免疫性甲状腺疾患
- バセドウ病:TPO抗体が陽性になることもある
- 無症候性甲状腺炎:症状なく一時的に陽性となるケース
血液検査でTPO抗体の値を測定することで自己免疫性甲状腺疾患の診断や経過観察に役立てられます。抗体価が高いほど甲状腺炎の活動性が高い傾向がありますが、値だけでなく臨床症状や他の検査と組み合わせて判断されます。
使い方・例文
「健康診断で甲状腺の異常を指摘された場合、甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の検査を行い、橋本病などの自己免疫疾患がないか確認することがあります。」という文脈で使われます。
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