熱力学第一法則とは?
ねつりきがくだいいちほうそく
「法則」の用語まとめを見る熱力学第一法則とは、エネルギー保存の法則を熱と仕事に適用したもので、系の内部エネルギーの変化は加えられた熱から系がした仕事を引いた値に等しいとする法則です。
熱力学第一法則は「エネルギーは形を変えることはあっても、無から生まれることも無に消えることもない」というエネルギー保存の原理を、熱と仕事の観点から定式化したものです。系の内部エネルギーの変化ΔUは、系が吸収した熱量Qから系が外部にした仕事Wを引いた値(ΔU=Q-W)に等しいと表されます。
19世紀前半、ジュール・マイヤー・ヘルムホルツらの研究により、熱と仕事が互いに変換可能なエネルギーの形態であることが明らかになり、この法則が確立されました。特にジェームズ・プレスコット・ジュールの実験は、一定量の仕事が常に一定量の熱に変換されることを定量的に示したものとして重要です。
この法則が示す重要な帰結のひとつは、「第一種永久機関は実現不可能」という点です。外部からエネルギーを受け取らずに永遠に仕事をし続ける機械は、エネルギー保存則に違反するため存在できません。
熱力学第一法則は以下の分野で広く応用されています。
- 蒸気機関・ガスタービンなどの熱機関の効率計算
- 化学反応における反応熱(エンタルピー変化)の解析
- 生体内の代謝エネルギー収支の計算
- 気象・大気科学における大気の熱収支モデリング
使い方・例文
ガスコンロで鍋を加熱する場面では、燃焼で発生した熱が鍋の内部エネルギーを増加させ、水の温度を上昇させます。熱力学第一法則は「どれだけ熱を加えればどれだけ温度が上がるか」を計算する基礎となります。
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