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溶血毒素とは?

ようけつどくそ

溶血毒素とは、赤血球細胞膜を破壊して溶血(赤血球の崩壊)を引き起こすタンパク質性の毒素で、細菌や生物が産生します。

溶血毒素(Hemolysin、ヘモリシン)とは、赤血球エリスサイト)の細胞膜に作用して溶血(赤血球内のヘモグロビンが漏出する現象)を引き起こす毒素の総称です。細菌・真菌・動物の毒液などに含まれるタンパク質性の毒素が多く、感染症の病原性に深く関与します。

溶血毒素の作用機序には主に以下のパターンがあります。

  • 孔形成型(ポアフォーミング):細胞膜にタンパク質が集積してナノスケールの孔(細孔)を形成し、細胞内容物が漏出して溶血を起こす。黄色ブドウ球菌のα毒素が代表例
  • 酵素型:ホスホリパーゼCなどの酵素が細胞膜のリン脂質を分解して溶血を誘発する。ウェルシュ菌のα毒素がこれにあたる

細菌が産生する溶血毒素として知られる代表例には、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)のα・β・δヘモリシン、A群溶血性レンサ球菌のストレプトリシンO・Sなどがあります。これらは感染部位での組織破壊や免疫回避に役立てられます。

臨床・微生物学の分野では、溶血毒素の産生能力は細菌の病原性指標のひとつとされ、血液寒天培地上での溶血環(クリアゾーン)の有無が菌種同定の手がかりになります。また、溶血毒素を標的とした抗毒素・ワクチン開発も進められています。

使い方・例文

「血液寒天培地に溶血毒素を産生する細菌を培養すると、コロニー周囲に透明な溶血環が形成される」というように、微生物学の実験や感染症の病原性解析で登場します。

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