液相焼結とは?
えきそうしょうけつ
液相焼結とは、焼結温度で一部の成分が溶融して液相を形成し、その液相が粒子間を充填・結合することで緻密化を促進する焼結プロセスです。
液相焼結(えきそうしょうけつ)とは、粉末成形体を加熱する焼結工程において、主成分(固相)が溶融しない温度でも一部の添加成分や共晶組成が液体状態(液相)になり、この液相が固体粒子間の空隙に流れ込んで充填・接合し、緻密な焼結体を得るプロセスです。固体だけが存在する状態で進行する固相焼結と対比されます。
液相焼結が固相焼結より有利な主な理由は次の通りです。
- 液相が毛細管力によって粒子間隙を埋め、緻密化速度が大幅に速くなる
- より低い焼結温度で高密度体が得られるためエネルギーコストが低い
- 液相を通じた物質移動(溶解・再析出)により粒子の再配列・粒成長が促進される
代表的な例として、超硬合金(WC-Co系)があります。炭化タングステン(WC)粒子をコバルト(Co)をバインダーとして加圧成形し、コバルトの融点付近で焼結するとコバルトが液相化し、WC粒子を強く結合する緻密な複合材料が得られます。また、窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスの焼結助剤添加も液相焼結を利用した技術です。
液相焼結は電子材料・切削工具・セラミックス製品の製造において広く用いられており、材料設計において液相の量・粘度・固相との濡れ性が重要な制御パラメータとなります。
使い方・例文
切削工具に使われる超硬合金は、炭化タングステン粉末にコバルトを混ぜて液相焼結することで製造されており、高硬度と靭性を両立した緻密な組織が得られます。
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