波動光学とは?
はどうこうがく
波動光学とは、光を波として扱い、干渉・回折・偏光などの現象を説明する光学の一分野です。
波動光学(wave optics)とは、光を電磁波として捉え、その波としての性質から光の振る舞いを記述する光学の分野です。光が直進するとして扱う「幾何光学」では説明できない干渉・回折・偏光などの現象を扱います。19世紀にオーギュスタン・フレネルやトーマス・ヤングらが理論・実験を発展させ、光の波動性を確立しました。
波動光学の核心となる主な現象は以下の通りです。
- 干渉:複数の光波が重なり合い、強め合ったり弱め合ったりする現象。シャボン玉の虹色やCDの光り方もこの原理による。
- 回折:光が障害物の端や小さなスリットを通過するときに曲がり込む現象。光の波長に近い大きさの構造物で顕著に現れる。
- 偏光:光の振動方向が特定の向きに揃った状態。偏光フィルターやLCDディスプレイに応用されている。
天文学では、望遠鏡の回折限界(角度分解能の限界)が波動光学で決まるため、大口径化・開口合成・干渉計(VLAやEHTなど)の設計に不可欠な概念です。また、惑星大気の散乱・偏光観測でも活用されます。幾何光学では説明できない限界に達したとき、波動光学の視点が必要になります。
使い方・例文
「電波望遠鏡の角度分解能は波動光学の回折限界で制約されるため、VLBIでは地球規模の基線長を活用している」といった場面で用いられます。
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