書記体系の類型とは?
しょきたいけいのるいけい
書記体系の類型とは、世界の文字を音声や意味の表し方によって分類した言語学上の区分です。
書記体系の類型とは、人類が使用してきた文字・書記システムを、言語の「何を」記号で表すかという観点から分類する言語学の概念です。文字は情報の記録・伝達を担いますが、その仕組みは大きく異なります。
主な類型は以下のとおりです。
- 表語文字(ロゴグラフィー):一つの記号が一つの語または形態素を表す。漢字やシュメール楔形文字が代表例。
- 音節文字(シラバリー):一つの記号が一つの音節(子音+母音のまとまり)を表す。日本語のひらがな・カタカナ、古代のリニアBが該当する。
- アブジャド(子音文字):主に子音を表し、母音は省略するか補助記号で示す。アラビア文字やヘブライ文字が代表例。
- アルファベット(音素文字):子音・母音をそれぞれ独立した記号で表す。ラテン文字やキリル文字が該当する。
- アブギダ(音節補助文字):子音字が基本で、母音を付加記号で補う。デーヴァナーガリー文字(ヒンディー語)やエチオピア文字などが代表例。
多くの書記体系は純粋に一類型に収まらず、複数の要素を組み合わせることもあります。書記体系の類型論はピーター・ダニエルズらによって整備され、文字の起源と伝播の解明に重要な役割を果たしています。
使い方・例文
言語学の授業や百科事典の文字解説で「この言語はアブジャドを使う」のように類型名が引用されます。
この用語をシェア
最終更新: