日本脳炎ウイルスとは?
にほんのうえんういるす
日本脳炎ウイルスとは、蚊を媒介として感染し、重症の脳炎を引き起こすフラビウイルス科のRNAウイルスです。
日本脳炎ウイルス(Japanese encephalitis virus、JEV)は、フラビウイルス科フラビウイルス属に分類されるRNAウイルスで、アジアを中心に分布する人獣共通感染症の病原体です。コガタアカイエカを主な媒介蚊とし、ブタや水鳥を増幅宿主(ウイルスを体内で増殖させる動物)として自然界でサイクルを維持しています。
ヒトへの感染経路はウイルスを保有した蚊に刺されることです。感染しても多くの場合(感染者の100〜1000人に1人程度)は無症状か軽微な発熱で終わりますが、発症した場合は高熱・頭痛・嘔吐・意識障害・けいれんを伴う重篤な脳炎に至り、死亡率や後遺症率が高いことが特徴です。
疫学的な特徴は以下のとおりです。
- アジア・東南アジア・南アジアに広く分布
- 日本では主に西日本で夏〜秋に患者報告がある
- ブタの抗体保有率が増加すると流行の前兆とされる
- 有効なワクチンが存在し、日本では定期接種の対象
日本では1960〜70年代に年間数千人規模の患者が報告されましたが、ワクチン接種の普及により現在は年間数件〜十数件程度に激減しています。特効薬はなく、治療は対症療法が主体であるため、ワクチン接種による予防が最も重要な対策とされています。
使い方・例文
子どもの定期予防接種スケジュールを確認する際や、アジア諸国へ渡航する前にワクチン接種の必要性を調べる場面で「日本脳炎ウイルス」という言葉が登場します。
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