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方向性選択とは?

ほうこうせいせんたく

方向性選択とは、ある形質の極端な値をもつ個体が有利となり、世代を経るにつれてその形質の平均値が一方向に移動する自然選択の様式です。

方向性選択(Directional Selection)は、自然選択の3つの基本様式のひとつで、ある表現型の極端な一方の値をもつ個体が生存・繁殖において有利になり、集団の形質分布が世代を重ねるごとに一定方向へとシフトしていく現象を指します。

自然選択の様式には、方向性選択のほか、分布の中央値付近が有利な安定化選択、分布の両極が有利な分断化選択があります。方向性選択は、環境が変化した際や新しい生態的ニッチに進出した際に起こりやすく、生物の急速な進化を引き起こすことがあります。

方向性選択が働く例としては次のものが挙げられます。

  • 工業暗化として知られるオオシモフリエダシャクの例:産業革命後に煤で汚れた環境では黒い個体が天敵に見つかりにくくなり、黒色型が急増した
  • ガラパゴスフィンチのくちばしサイズ:干ばつ時に大きな種子しか残らない状況で大きなくちばしをもつ個体が有利になる
  • 抗生物質や農薬に対する耐性獲得:耐性をもつ個体が選択的に生き残り、集団全体が耐性を獲得する

方向性選択は集団遺伝学において、アリル頻度の変化として数学的にも表現されます。有利なアリルの頻度は世代ごとに増加し、最終的に集団中に固定されることがあります。人工選択(育種)も方向性選択の原理を利用したものです。

使い方・例文

家畜や農作物の品種改良は方向性選択の人為的な応用であり、牛のより多い乳量、小麦のより多い収穫量を目指して長年にわたって選抜が行われてきました。

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