断熱不変量とは?
だんねつふへんりょう
断熱不変量とは、系のパラメーターがゆっくりと変化するとき、近似的に一定に保たれる物理量のことです。
断熱不変量(だんねつふへんりょう)とは、古典力学および量子力学において、系を特徴付けるパラメーター(外部磁場・振り子の長さなど)が運動の周期に比べて十分ゆっくりと変化する場合(断熱変化)に、近似的に保存される物理量のことをいいます。「断熱」はここでは熱力学的な断熱ではなく、「変化が非常に緩やか」という意味で用いられています。
古典力学の代表的な断熱不変量は、作用変数(action variable)J = ∮ p dq(位相空間での一周積分)です。たとえば、振り子の長さをゆっくり変化させると、振り子のエネルギーは変わりますが、エネルギーを振動数で割った比(E/ν)は一定に保たれます。
量子力学においては、断熱定理として定式化されており、ハミルトニアンがゆっくり変化するとき、系は同じ量子状態(固有状態)に留まり続けるという形をとります。プラズマ物理学では磁気モーメントが断熱不変量として磁場閉じ込めの解析に用いられており、核融合研究でも重要な概念です。また、断熱不変量の概念は量子コンピューターの断熱量子計算にも応用されています。
使い方・例文
振り子の長さをゆっくり変化させる実験では、振幅は変わっても断熱不変量であるエネルギーと振動数の比が保たれることが確認できます。
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