拡散強調画像とは?
かくさんきょうちょうがぞう
拡散強調画像とは、MRIの一種で水分子の拡散運動を画像化する技術であり、脳梗塞の早期発見や腫瘍の診断に広く用いられています。
拡散強調画像(DWI:Diffusion Weighted Imaging)は、MRI(磁気共鳴画像法)の撮像技術の一つで、生体組織内の水分子がランダムに動くブラウン運動(拡散)の度合いを画像化するものです。組織の状態によって水分子の拡散しやすさが異なることを利用し、通常のMRIでは捉えにくい変化を検出できます。
拡散強調画像が特に威力を発揮するのは急性期脳梗塞の診断です。脳梗塞が起きると細胞が腫脹して細胞内外の水分子の移動が制限され(拡散制限)、DWIでは白く高信号に描出されます。これにより、発症後数分〜数時間という非常に早い段階から梗塞巣を発見でき、治療方針の決定に直結します。
DWIが活用される主な場面は以下のとおりです。
- 急性脳梗塞・脳虚血の超早期診断
- 脳腫瘍の良悪性の鑑別(悪性腫瘍は細胞密度が高く拡散が制限される)
- 膿瘍と嚢胞の鑑別
- 全身のがん転移・リンパ節評価(全身DWI)
拡散の度合いを数値化したADC(見かけの拡散係数)マップと組み合わせることで、より詳細な組織評価が可能です。放射線被曝がないMRIの利点を活かしつつ高い診断精度を持つ、現代の画像診断に不可欠な技術です。
使い方・例文
救急搬送された患者に脳梗塞が疑われる際、MRI検査の中で拡散強調画像が最初に確認され、梗塞の有無と範囲が数分以内に判断される場面でこの語が使われます。
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