後背湿地とは?
こうはいしっち
後背湿地とは、河川の自然堤防の背後に形成される低湿地帯で、洪水時に水が溜まりやすい地形です。
後背湿地(こうはいしっち)は、河川沿いに発達した自然堤防の背後(河川と反対側)に広がる低地で、排水が悪く水はけの悪い湿地状の地形です。英語では「back marsh」または「backswamp」と呼ばれます。
形成の仕組みは次のとおりです。河川が洪水を起こすと、流速が低下して土砂が河岸近くに堆積し、自然堤防(微高地)が形成されます。その背後には土砂が届きにくく、低い地形が残ります。さらに自然堤防が堰の役割をして、水が内側に留まりやすくなるため、慢性的に湿潤な環境が維持されます。
後背湿地の特徴をまとめると以下のとおりです。
- 粘土・シルト質の細粒堆積物が主体で、軟弱地盤になりやすい
- 地盤沈下や液状化リスクが高い
- 農地としては田(水田)に利用されることが多い
- 都市化が進むと地盤の弱さが建設上の問題になる
日本の主要な平野部(関東平野・濃尾平野・大阪平野など)には広大な後背湿地が発達しており、かつては水田や湿地のまま残されていた場所が、現在では住宅地・工場用地として開発されているケースも多くあります。ハザードマップを読む際には、後背湿地かどうかを確認することが洪水リスク把握の重要な手がかりとなります。
使い方・例文
住宅購入前の地盤調査や洪水ハザードマップの確認時に「この地区は昔の後背湿地で軟弱地盤の可能性がある」という形で登場します。
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