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床本とは?

ゆかほん

床本とは、文楽人形浄瑠璃)において太夫(語り手)が舞台上の床で使用する、詞章(せりふや地の文)を記した本のことです。

床本(ゆかほん)は、文楽人形浄瑠璃)の上演において、太夫(たゆう)が用いる専用のテキストブックです。太夫は舞台の「床(ゆか)」と呼ばれる演奏席に座り、三味線の演奏に合わせて物語を語りますが、その際に手元に置いて読み上げる台本が床本です。

床本には、登場人物の台詞、物語の地の文、感情表現を指示する記号など、太夫が語るために必要なすべての情報が記されています。単なるテキストの羅列ではなく、語りの強弱・間・節回しを伝統的な記号で示した芸術的な文書でもあります。

床本の歴史は人形浄瑠璃の歴史とともに古く、近松門左衛門などの浄瑠璃作者が書いた作品がそのまま床本の形式で受け継がれてきました。印刷技術が普及する前は手書きで受け継がれ、師匠から弟子へと伝授されるものでした。

現在の文楽公演では、太夫は床本を見ながら語ることが通例で、これは本を完全に暗記して語るのではなく、本を「見ながら語る」という様式が伝統として確立しています。床本は文楽の稽古・公演に欠かせない道具であり、浄瑠璃の詞章を後世に伝える重要な文化的記録としての役割も担っています。

使い方・例文

文楽の公演を観ると、舞台の床に座った太夫が床本を前に置きながら三味線に合わせて語る姿を目にすることができます。

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