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太夫とは?

たゆう

太夫とは、人形浄瑠璃文楽において物語のすべての登場人物の台詞や心情を一人で語る語り手のことで、浄瑠璃の芸の中核を担う存在です。

太夫(たゆう)とは、人形浄瑠璃文楽において浄瑠璃(じょうるり)を語る演者のことを指します。三味線奏者と二人一組となり、舞台上の人形の動きに合わせてすべての登場人物の台詞・心情・情景描写を一人で声と節で表現します。

太夫の語りは単なる朗読ではなく、高度な音楽的技術と演技力を要します。登場人物ごとに声色を変え、場面の緊張感・喜怒哀楽・時代の空気感を表現します。その芸は長年の修行によって磨かれ、一人前になるまでに数十年かかるとも言われます。

太夫という言葉は、もともと古来の日本で高い地位や技量をもつ人物に与えられた称号でした。芸能の世界では、能・歌舞伎・遊廓などでも「太夫」の呼称が使われることがありますが、現代の一般的な用法では人形浄瑠璃・文楽の語り手を指すことが多いです。

文楽では竹本義太夫(たけもと ぎだゆう)が17世紀に義太夫節を確立して以来、その流れを受け継ぐ演者が太夫として活躍してきました。人間国宝に認定された太夫も複数おり、文楽は2009年にユネスコ無形文化遺産に登録されています。

使い方・例文

文楽の舞台で「曽根崎心中」が上演される際、太夫は舞台脇の見台(けんだい)の前に座り、お初と徳兵衛の別れの場面をひとりで語り分けます。

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