差分の差法とは?
さぶんのさほう
差分の差法とは、政策や介入の効果を、処置群と対照群それぞれの「介入前後の変化量の差」として推定する因果推論手法です。
差分の差法(Difference-in-Differences、DiD)は、ランダム化比較試験が実施できない状況で、政策・介入の因果効果を観察データから推定するための準実験的手法です。1990年代以降、経済学・政治学・公衆衛生学の政策評価で広く使われるようになりました。
考え方の核心は「二重差分」にあります。
- 処置群の変化量(介入後 − 介入前)を計算する
- 対照群の変化量(同期間の変化)を計算する
- 両者の差(処置群の変化 − 対照群の変化)を「介入の効果」とみなす
この手法が成立するための重要な仮定が「平行トレンド仮定」です。「介入がなければ、処置群と対照群は同じトレンドで変化していたはずだ」という前提であり、介入前の期間で両群のトレンドが平行であることを確認することが実務上の必須作業です。
固定効果モデルと組み合わせた2way-FE DiDや、介入タイミングが群によって異なる「スタガードDiD」など発展型も多く、近年は変数間の不均一性への対応(Callaway-Sant'Anna推定量など)が活発に研究されています。
使い方・例文
ある都市だけで最低賃金を引き上げた際、引き上げ前後の雇用数を隣接の未実施都市と比較することで、「最低賃金引き上げが雇用に与えた純粋な影響」を差分の差法で推定します。
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