大伏在静脈とは?
だいふくざいじょうみゃく
大伏在静脈とは、人体で最も長い静脈で、足首の内側から太もも内側を通って鼠径部の深部静脈へと流れ込む表在静脈です。
大伏在静脈(だいふくざいじょうみゃく、英: great saphenous vein)は、足の甲の内側から始まり、膝の内側・太もも内側を経て鼠径部(そけいぶ:股の付け根)で大腿静脈へと合流する、人体最長の静脈です。全長は約70〜80センチメートルにもなります。
大伏在静脈は皮膚のすぐ下(表在)を走るため「表在静脈」に分類されます。主な役割は足・脚の表層部分の血液を回収して深部静脈へと送ることです。静脈弁(逆流防止弁)を多数持ち、重力に逆らって血液を心臓方向へ押し上げる仕組みを持っています。
医学的に非常に重要な血管であり、次のような場面で頻繁に登場します。
- 下肢静脈瘤:静脈弁の機能不全で大伏在静脈が拡張・蛇行し、こぶ状に皮下に浮き上がる病態
- 冠動脈バイパス手術:心臓手術の際に大伏在静脈を採取し、詰まった冠動脈のバイパスグラフト(代替血管)として使用する
- 深部静脈血栓症の影響:深部静脈が詰まると大伏在静脈への負担が増大し、静脈瘤を引き起こすことがある
下肢静脈瘤の治療では、大伏在静脈に対してレーザーや高周波による血管内焼灼術や、ストリッピング手術(抜去術)が行われます。長時間の立ち仕事や妊娠が静脈弁に負担をかけることから、調理師・看護師・教師などの職業や女性に静脈瘤が多い傾向があります。
使い方・例文
「下肢静脈瘤の手術では、大伏在静脈に細いカテーテルを挿入してレーザーで内側から焼灼し、血管を閉塞させる方法が広く行われている」というように、血管外科や静脈瘤の説明で使われます。
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