夜光虫とは?
やこうちゅう
夜光虫とは、夜間に海面を青白く発光させることで知られるプランクトンの一種で、赤潮の原因にもなります。
夜光虫(やこうちゅう、学名: Noctiluca scintillans)は、海洋性の単細胞生物(渦鞭毛藻類に近縁の原生生物)で、直径は0.2〜2ミリ程度と肉眼で確認できる大型のプランクトンです。世界の温帯から熱帯の沿岸海域に広く分布しており、日本沿岸でも春から夏にかけて大量発生が見られます。
夜光虫の最も有名な特徴は生物発光です。波や船の航跡などの機械的刺激を受けると、細胞内のルシフェリン-ルシフェラーゼ反応によって青白い光を放ちます。夜間に多数の夜光虫が刺激を受けると、海面全体がきらめくような光景となり、「海の蛍」とも称されます。
一方で、夜光虫は赤潮の主要な原因生物の一つでもあります。富栄養化した沿岸域で大量増殖すると海水がピンクや赤みがかった色に変色し、以下のような影響をもたらします。
- 海水の酸素消費:大量死滅時に有機物が分解され、底層の酸素欠乏(貧酸素水塊)を引き起こします。
- 魚介類へのダメージ:えらに付着して窒息死を招くことがあります。
- 漁業被害:養殖魚や漁獲物の品質低下につながります。
夜光虫自体は毒素を産生しませんが、有害な藻類を取り込んで体内に蓄積する場合もあり、生態系への影響は複合的です。美しい発光現象と環境問題の両面を持つ生物として、海洋生態学や水産学で注目されています。
使い方・例文
夏の夜に海岸を歩くと、波打ち際が青白く光って見えることがあります。これは波の刺激を受けた夜光虫が一斉に発光している現象です。
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