変体仮名とは?
へんたいがな
変体仮名とは、明治33年の仮名統一以前に使われていた平仮名の異体字で、現在の標準字形とは異なる字形を持つ仮名文字の総称です。
変体仮名(へんたいがな)とは、1900年(明治33年)の小学校令施行規則によって平仮名の字形が統一される以前に広く使われていた、平仮名の異体字群の総称です。現在の標準的な平仮名は各音に対して1字体に統一されていますが、かつては一つの音に対して複数の字体が並存しており、その統一後も使われ続けた非標準の仮名字体を指します。
変体仮名は漢字の草書体を基にした「万葉仮名」から発展したもので、同じ音でも異なる漢字を崩した形を持つ複数の字体が存在します。たとえば「い」に対応する変体仮名には「以」「移」「伊」などを崩したものがあります。
歴史的には古典文学の写本や和歌の短冊、浮世絵の文字など多くの場面で使われてきました。現代では標準表記には使われませんが、以下のような場所で今も目にすることができます。
- 老舗の飲食店の看板や暖簾(のれん)
- 和菓子・日本酒などの伝統的な商品のラベル
- 神社の絵馬・巫女の衣装の文字
- 書道作品・古典の翻刻
2019年にはUnicode(国際文字コード規格)に変体仮名が収録され、デジタル環境でも扱えるようになりました。古典文学の研究や伝統文化の継承において重要な役割を果たしています。
使い方・例文
老舗の蕎麦屋の暖簾に独特の字体で「そば」と書かれているとき、見慣れない仮名が使われていれば変体仮名である可能性が高く、日本の文字文化の歴史を身近に感じられます。
この用語をシェア
最終更新: